庭日記
矢藤園 長泉農場にて行っています。自然再生士実地研修の7回目の募集が始まっております。
研修会日:9月20日(金)、21日(土)になります。申込や詳細は、下記をご覧ください。
先日、世田谷区内の個人邸にて庭の改修工事を行ったのでその様子を少し紹介したいと思います。
今回、古くなった濡縁の作り替え、芝生→クラピアへ、イヌマキ→ミモザへ、雑草対策のため
チップ敷き詰めとこの4つの作業を行いました。
既存の濡縁は軒下と言う事もあり柱はまだしっかりしていたものの、天端の板が外れかけている
状態だったので、土台である束石から丸々新しい物に作り替えました。新しい物はハードウッドを
使用しているので防腐剤処理などせず、材そのままの姿でも長持ちします。
芝生から交換したクラピアは最近話題のグランドカバーで、芝生よりも増殖スピードが早く
尚且つ草丈が低いので手入れ回数は芝生よりも少なくてすみます。また小さな花が咲くので
見た目も鮮やかになります。
クラピアは植栽してから約2ヶ月広範囲に広がり、全体が覆われると他の雑草の成長を抑制してくれます。
イヌマキに代わり新たに植栽したミモザは2月〜4月に香りのいい黄色い花を咲かせ庭に彩を演出してくれます。
そして、木々の足元は雑草抑制の為ウッドチップを全体に敷き詰めました。チップをしく事で
雑草から解放されるだけでなく、見た目と木の香りを楽しむ事ができます。
今回は全体の改修工事でしたが、どこか1部だけ変えたい、こんな事草木が欲しい、など
少しでも気になる事があれば相談してみてはいかがでしょうか。
みなさんこんにちは。
長い間続いた梅雨もようやく終わりを迎え、いよいよ夏本番というところです。
お出かけの際はこまめに水分補給、暑さ対策をして、
お体にお気をつけください。
さて、今回は月桂樹(ゲッケイジュ)について紹介させていただきます。
月桂樹の葉、というと馴染みがないかもしれませんが、ローリエという言葉なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ローリエは、月桂樹の葉を乾燥させたものなんですよ。また、古くから食用や薬用として扱われてきた月桂樹の葉。
今回は、そんな月桂樹の葉とはどんなものなのかをご紹介します。
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ローリエ(月桂樹)
科名:クスノキ科
学名:laurus nobilis
分類:常緑中高木
原産地:地中海沿岸
原産地は地中海沿岸ですが、日本の気候でもよく育ちます。庭植えでも鉢植えでも管理できます。常緑で背も高くなるので目隠しとしても活用できます。
日当たりの良いところでは非常に生育旺盛ですので、伸びすぎたら剪定をしてください。花や結実を楽しむ種類の樹木ではありませんので、剪定の時期にはこだわらなくていいでしょう。トピアリー仕立てにしても楽しめます。
日当たりの悪い場所でも育ちますが、病害虫の被害に合わないよう枝の整理をし、風通し良く管理するようにしましょう。
月桂樹!ローリエ!ローレル!ベイリーフ!色んな名前とその違い
ローリエ(月桂樹)には様々な呼ばれ方があります。
ローリエ、ローレル、ベイリーフなど。
これらはすべて同じローリエ(月桂樹)のことを指す名称のようです。
このようにたくさんの名前を持っているのは、それだけ多くの国で愛されてきた証拠です。
料理の本や食品店などのスパイスコーナーでも呼び名は統一されていませんので、この機会にちょっと覚えてしまうとあとで便利になるかもしれませんね。
ローリエの葉の言葉の意味や由来
それは、、、『栄光』『勝利』『栄誉』のようです。
古代ギリシャでは、太陽神アポロンの木とされ、月桂樹の小枝で作った冠(月桂冠)を勝者や英雄に授け讃える習慣が花言葉の由来となっています。
また、日本でも縁起物とされ記念樹としても人気が高く、風水では‘気の流れ’を整える樹木とされています。
プラスのパワー溢れる月桂樹は庭のシンボルツリーにぴったりな樹木といえそうです。
そして、ローリエは、香りや風味付け以外に臭み消しとしても利用されています。そのため利用できる料理はたくさんあります!
その一例として、、、
カレー、スープ、ロールキャベツ、ポトフ、肉や魚をソテーする前にローリエやトウガラシ、ニンニクなどと数時間漬け込むなど。
そして、月桂樹の葉には、血液の循環をよくしたり、胃の働きを解消したりと、体によい効果・効能をたくさんもたらしてくれるそうです。
月桂樹の木が1本あると、葉っぱを料理やアロマなど色々な方法で楽しめます。
育て方も比較的簡単で、見た目も美しいので、観葉植物や庭木として楽しんでみてください。
生活のさまざまなシーンで楽しめる魅力いっぱいの月桂樹。
ぜひお庭にいかがでしょうか。
こんにちは。この時期、蚊に刺されて痒いと言う方も多いと思います。
私は幸い蚊に刺されにくいのでその苦しみをあまり味わわず済んでいますが
先日、腕に激しい痒みを感じて確認した所、蚊に刺されとは違うかぶれが...
原因は作業中にハゼノキの樹液に触れてしまった事によるアレルギー性皮膚炎でした。
ハゼノキは漢字では櫨と書くウルシ科の植物で、ウルシよりはかぶれにくいと言われていますが、
人によってはかぶれてしまいます。
しかもその痒みは長続きし、掻きむしるとどんどん広がり私も1ヶ月近く苦しめられています。
では、なぜそんな木が庭木に使われるのか疑問を感じる方もいるのではないでしょうか?
それは紅葉が美しいからです。俳句の季語で櫨紅葉と言う季語があるくらいで、秋には紅く色付き
東京では綺麗に色付きにくいモミジと違い綺麗に色付きます。
元々は、安土桃山時代に中国から種子が持ち込まれ、実から蝋を抽出するために
栽培されはじめて、その紅葉の美しさから庭木などに使われるようになったようです。
実だけではなく木材にも利用価値があり、工芸品や細工物に使われる他、天皇が儀式の際に着る
黄櫨染の御袍と言う着物の染料にも使われています。
今回は、ハゼノキを紹介しましたが、ハゼノキ以外で皆さんが触れる可能性のあるウルシ科の植物として
マンゴーが上げられます。マンゴーの果皮にもウルシと似た成分が含まれているので肌が弱い人などは注意してください。
日本を代表する芸術のひとつ「盆栽-BONSAI」。
埼玉県さいたま市には、盆栽の聖地として世界に知られる「大宮盆栽村」があります。
先週の日曜日、私はその大宮盆栽村を訪れました。
大宮の盆栽村を訪れるのは今回で2回目となりました。
その日は、大宮駅から徒歩で寒川神社→大宮公園→盆栽村というルートで観光しました。
盆栽村のエリアに入るとそこは盆栽ムード一色です。
街灯には「盆栽村」の看板や美術館ののぼりがあちこちで見られ、どのお宅にも立派な植木や盆栽が見られます。
外国人観光客も多く見受けることができ、日本の盆栽が、世界のBONSAIとして親しまれていることを肌で感じることができました。
現在、6軒の盆栽園が営業している盆栽村。
各園の盆栽を気軽に鑑賞することができます。
今回はその中でも一際活気のある盆栽園、「清香園」さんを見学させていただきました。
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清香園では、盆栽の販売だけではなく「盆栽教室」、「盆栽リース」や「盆栽メンテナンス」を行なっている老舗盆栽園です。
園内に入ると、沢山の盆栽が並べられています。
一つひとつ、イキイキと、それぞれ個性をもって並んでます。
その日は日曜日でしたが、雨の中、園内の一角では大勢の生徒さんたちが盆栽づくりを励んでいる様子が伺えました。
中には、若い方やお子さん連れのご家族までいらっしゃいました。
働いているスタッフさんたちの笑顔も素敵で、気さくに話しかけてくださり、盆栽の見方、楽しみ方などを教えてくださいました。
また特別に、普段一般開放していないエリアにも案内してくださいました。
そこのエリアにある盆栽は特に、(他のものも凄すぎるものばかりですが)一段と力強さと迫力があり、目を疑うような芸術的な形のものから、シンプルでかつ大胆な樹形のものまで。
盆栽雑誌などでも載っている、有名なものも見ることができました。
そして、あるスタッフさんから、盆栽の見方のひとつとして、
”下から見上げる”
ということを教わりました。
下から見上げる。
つまりヒトがその自然の中の大きな大木を、下から見上げるように見るということです。
そこではヒトが小さくなります。
そうして、自然の偉大さや、木の偉大さなどを感じることができます。
そのような見方を教えていただいた上で、一つ一つの盆栽を鑑賞すると、さらに面白みが増しました。
人の手が介入してはじめて、その美しい樹形を維持できるということもありますが、あくまでも対象は自然です。
長い年月をかけて、愛情を注ぎ、自然に敬意を持って対峙する。
そこからも、ヒトと自然の関係性が見てとれる気がします。
また、盆栽は、大自然を凝縮する芸術、終わりがなく変化し続ける芸術、と言われる訳ですが、それは”庭”にも共通します。
冒頭でも触れましたが、現在、盆栽は’BONSAI’として海外から注目を浴びています。
また、オフィスや、自宅のベランダなどで育てられる『ミニ盆栽』や、寄せ植えで華やかに仕立てる『彩花盆栽』などもちょっとしたブームになっているようです。
生活の中の彩りのひとつとして始めてみるのも良いかもしれませんね。
(ブログ担当:加藤)